コラム

海外からの問い合わせ、きっかけは「企業のホームページ」だった。岩手の木炭がスイスへ渡った、小さな会社のすごい実話。

こんにちは、きのぷーです。

「うちは地方の小さな会社だから、海外取引なんて夢のまた夢…」

もしあなたがそう感じているなら、ぜひ知ってほしい物語があります。

約4年前、東北・岩手で本当にあった、心ときめくサクセスストーリーです。

岩手の木炭が、アルプスの国スイスへ!

岩⼿県北地⽅の⽊炭⽣産者でつくる北いわて⽊炭産業振興協議会(久慈市、藤森茂会⻑)は9⽇、スイスへの岩⼿⽊炭の試験輸出を開始した。同協議会を通じた輸出は初めて。⾼品質な岩⼿⽊炭の海外での認知度を⾼めるとともに、新たな販路として本格的な取引につなげたい考えだ。

「岩⼿県北の⽊炭スイスへ 販路開拓へ試験輸出開始」2021年2⽉10⽇ デーリー東北報道より

2021年2月、岩手県北部の木炭生産者でつくる「北いわて木炭産業振興協議会」が、スイスへ向けて木炭の試験輸出を開始しました。

きっかけは、一本の問い合わせでした。

送り先は、スイス・チューリッヒで日本の七輪などを扱うマルゴーニー社。

「ヨーロッパの高級レストランで使う、最高品質の日本産木炭を探している」

そう考えていたバイヤーが、インターネット検索の末にたどり着いたのが、協議会メンバーの一社である「谷地林業」さんのホームページだったのです。

なぜ「岩手の木炭」が選ばれたのか?

この話のすごい点は、海外のバイヤーが自ら日本の地方企業を見つけ出し、直接コンタクトしてきたことです。

数ある日本の木炭の中から、なぜ岩手の、この事業者が選ばれたのでしょうか。

答えは、

発信していた情報に「価値」と「信頼性」があったから

です。

  1. 圧倒的な品質を伝えていた
    岩手の木炭は、原料にナラなどを使い、炭素成分が多く「火持ちが良い」「煙が少ない」という特長があります。これは、料理の味と香りを最大限に引き出したい高級レストランにとって、まさに探し求めていた品質でした。
  2. 国のお墨付き「GIマーク」があった
    さらに決定打となったのが、日本の国がその品質を保証する「地理的表示保護制度(GI)」に登録されていたことです。GIマークは、「夕張メロン」や「神戸ビーフ」のように、地域ならではの高品質な産品であることを示す証。たとえ日本語が読めなくても、このマークがあるだけで「信頼できる製品だ」ということが一目で伝わります。谷地林業のサイトには、このGIに関する情報も掲載されていました。

海外のバイヤーは、ただ「木炭」を探していたのではありません。

「信頼できる、高品質な木炭」を探していたのです。

その答えが、岩手の小さな会社のホームページにありました。

ホームページがなければ始まらなかった出会い

このエピソードで特筆すべきは、

海外企業がわざわざ地方の木炭業者に直接コンタクトを取った

という点です。

なぜ可能だったか。答えはシンプルで

「情報ネットに載せていたから」

です。

確かに、谷地林業さんのホームページでは、日本語と英文両方で情報を発信されていらっしゃいますが、

たとえ英語対応していなかったとしても、

「日本のどこに」

「どんな木炭を作っている会社があるのか」

がわかる情報がネットにあるからこそ、海外のバイヤーは辿り着くことができるのです。

「英語ができない」は、もはや言い訳にならない

「でも、うちは英語対応なんてできないし…」

そう、思いますよね。しかし、この事例は、その心配が杞憂であることも教えてくれます。

現に、問い合わせのきっかけとなったのは、ごく普通の日本語メインのホームページでした。

今の時代、Google翻訳などのツールを使えば、海外のバイヤーは日本語のサイトでも問題なく内容を理解できます。

大切なのは、

「英語で発信すること」よりも「そもそも、見つけてもらえる場所に情報を置いておくこと」

なのです。

「日本のどこに、どんなこだわりの製品を作っている会社があるのか」

その情報さえインターネットの海にあれば、熱意ある誰かが必ず見つけ出してくれます。

あなたの「当たり前」が、世界の「お宝」になる

地方の小規模事業者の方々にとって、自社の製品や技術は「当たり前」のものかもしれません。

しかし、その当たり前が、世界のどこかの誰かにとっては「ずっと探し続けていたお宝」である可能性があります。

  • あなたが当たり前に使っている、その土地ならではの原材料。
  • 先代から受け継いだ、地域特有の製造方法。
  • 製品に込めている、言葉にはしづらいこだわりや哲学。

これらを発信しないのは、お宝を蔵にしまったまま、誰にも見せていないのと同じです。

存在を知っていただかなければ、買っていただくこともありません。

「地方の魅力は、外に出して初めて“価値”になる。」

今回の岩手の木炭の物語は、4年前の出来事ですが、世界中で日本文化への関心が高まり続ける今、その価値はますます増しています。

単独の会社で対応するのが難しければ、今回の事例のように地域の仲間と「協議会」のような形で連携するのも素晴らしい方法です。

力を合わせれば、海外からの大きなオファーにも対応できるかもしれません。

まとめ:あなたの発信が、誰かの“探していた答え”になる

この話は、もはや特別なサクセスストーリーではありません。

ホームページを作り、SNSでこだわりを発信する。

その小さな一歩が、チャンスを引き寄せ、明日にでも世界への扉を開く可能性がある。

あなたの会社の「お宝」も、そろそろ世界に見せてみませんか?

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