コラム

【心得】「先達はあらまほしき事なり」─起業初期こそ、頼る力を

「先達はあらまほしき事なり」

この一節、どこかで聞いたことはありませんか?

『徒然草』の第52段、吉田兼好が記した随筆の中の一言です。現代語に訳すと、

「経験者(先達)がいることは、まことに望ましいことである」

という意味になります。

起業・小商いにおける「先達」の存在

特に、起業して間もない時期や、一人でビジネスを切り盛りしている小規模事業者さんにとって、「先達」=先にその道を歩んだ人の存在は、思っている以上に大きな助けになります。

「自分でなんとかしないと」と肩に力が入ることもあるかもしれません。

ですが、初期の遠回りやつまずきを避ける最大のヒントは、「すでに通った人の足跡」にこそあります。

たとえば…

  • 自分で作ったホームページがなかなか見られていない
  • 補助金の申請で何が必要かわからない
  • SNSをやっているけど、思うように広まらない
  • 「これでいいのか」と誰にも相談できず不安

こんな悩みこそ、「先に同じ壁を乗り越えた人」が、具体的な道筋を教えてくれるものです。

先達=立派なコンサルやプロでなくてもいい

「先達」と聞くと、プロのコンサルタントや著名な起業家をイメージしてしまうかもしれません。でも、必ずしもそうである必要はありません。

  • 近所で長年お店をやっている先輩商店主さん
  • 数年先に起業した地域の事業者さん
  • 創業支援に関わっている地元の支援員やアドバイザー
  • 地元の商工会や創業塾で出会った仲間たち

こうした人たちの中にこそ、リアルな「道しるべ」を見つけられることがあります。

むしろ、実感のこもった言葉や、地に足のついたアドバイスこそ、起業初期には響くものです。

■ 頼ることは「弱さ」じゃない、「強さ」だ

ビジネスの世界では、「自己責任」「自力で頑張る」という考えが先に立ちがちです。

しかし、実際に長く事業を続けている人ほど、「頼る力」を身につけています。

困ったら相談する、学ぶ、真似する、時には助けてもらう。

これらは「甘え」ではなく、むしろ「成長の近道」です。

吉田兼好がこの言葉を記したのは700年以上も前のことですが、時代が変わっても、「一人でやるより、道を知っている人に学ぶ方がいい」という真理は変わりません。

【まとめ】「先達はあらまほしき事なり」─今こそ、誰かの背中を見よう

  • 起業初期や一人での事業運営では、悩みや迷いはつきもの
  • 「先に経験した人」から学ぶことで、時間と労力をぐっと節約できる
  • 頼ることは、弱さではなく「成長への知恵」

だからこそ、あなたのそばにいる「ちょっと先を行く人」の話に、ぜひ耳を傾けてみてください。

もしかしたら、あなた自身も、いつか誰かの「先達」になる日が来るかもしれません。

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